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不法行為の成立要件は?

 

不法行為の成立要件は…

 

今回は、一般的な不法行為の成立要件を解説します。

1、加害者が加害行為をした。

※作為、不作為は問われません。不作為の例としては、親が子供を見殺しにすることです。

2、1の加害行為が、加害者の故意、又は、過失であること。

3、加害者に責任能力があること。

※責任能力のない未成年者はもちろんですが、成年被後見人や泥酔者も含まれます。ただし、故意、過失によってその状態を招いた場合、免責されません。

 

民法第712条

未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

 

民法第713条

精神上の障害により自己の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りではない。

治療費支払え

今回から、民法で最も重要な条文と言っても過言ではない、不法行為について解説します。喧嘩でケガを負わされたり、交通事故で負傷した場合、治療費や被害についての弁償はどうなるのでしょうか。通常、債権債務は契約に基づいて発生します。では、不法行為の場合、どうでしょうか。ケガを負う契約、交通事故でケガさせる契約などありません。契約に基づかなくても債権債務が発生するのが不法行為です。※正確には前回解説した不当利得や事務管理も含まれます。

被害者が被った損害を、加害者が償う定めが民法第709条です。

民法第709条

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

賭博や愛人契約は返還請求できません

 

不当利得の最後の解説となります。賭博や愛人契約など不法な原因のため給付した場合、原因が無効のため、その給付の返還を請求できません。これらの契約は法律上の原因を欠くので、不当利得となり、返還請求できそうですが、民法は認めていません。しかし不法の原因が受益者のみにある場合、給付者は不当利得の返還請求をすることができます。例えば誘拐事件の身代金です。

民法第708条

不法な原因のために給付した者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

宝くじを買ってしまいお金がない

前回、解説した不当利得(民法第703条)。受益者は当然、返還義務を負います。利得が法律上の原因がないことを知っていた受益者は、受けた利益に加えて、それに対して利息もつけなければなりません。損害があればその賠償も必要です。では、制限行為能力者が受取った場合はどうなるのでしょうか。制限行為能力者は、現に利益を受けている限度で返還すればいいことになっております。例えば、受取ったお金で宝くじや競馬ですべて外してしまい、手元にお金が残っていない場合、金銭を返還する必要はありません。

 

振込先を間違えた…

 

AさんはBさんから100万円借りています。その債務を弁済するため、AさんはBさんの口座に100万円を振込もうとしたところ、誤ってCさんの口座に振り込んでしまいました。さあ大変です。このような場合、民法では不当利得制度があります。正当な理由もないのに財産的な利益を得て、他人が損害を受けている場合、その利益の返還を求めることが可能です。よってAさんはCさんに100万円を返還するよう求めることができます。

民法第703条

法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

親切?お節介?

事務管理の解説をします。事務管理とは義務はなく、契約でもないのに、他人のために仕事をすることです。隣人Aさんが留守中に台風がきました。Aさんの家の屋根が壊れてしまいました。そのままにしてもいいわけですが、Bさんは業者に電話をして屋根の修理をしてもらいました。この行為を事務管理と言います。当然、BさんはAさんに対して立替えた費用を請求できますが、報酬の請求はできるのでしょうか。かかった費用の請求はできますが、報酬までは請求できません。依頼されたわけではありませんから。

 

民法第697条

義務なく他人のために事務の管理を始めた者は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務をしなければならない。

 

お互い譲り合いましょう

裁判上でも、裁判外でも多く利用されているのが和解です。紛争を解決するための手段の1つです。示談の意味合いと似ていますが、示談は一方が譲歩するのに対し、和解お互いが譲歩することにより成立します。和解には確定効力があるため、一度合意した内容を変更することはできません。確定した内容にお互いが拘束されることになります。和解するか、しないかを慎重に判断しましょう。

 

民法第695条

和解は、当事者が互いに譲歩してその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。

この宝石、預かってよ

今回から寄託契約について解説します。AさんがBさんに宝石を預かってもらう目的で宝石を渡します。寄託者A受寄者Bとなります。この契約を寄託契約といいます。特約で報酬の定めがない場合、無償で預からなくてはなりません。この契約は原則、無報酬です。報酬があるかないかで保管義務に対する注意も変わってきます。無償の場合、「自己の財産に対するのと同一の注意義務」で足ります。自分の持ち物に対する注意ですから、そんな重い注意義務ではありません。しかし有償の場合は、「善良な管理者の注意義務」を負うことになります。いつでもその寄託物に対しては細心の注意が必要です。有償ですから当たり前ですね。

 

民法第657条

寄託は、当事者の一方が相手方のために保管することを約してある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

民法第659条

無報酬で寄託を受けた者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。

 

委任は信頼関係が大切

委任契約の解除について解説します。ある仕事を依頼する、その仕事を受けることで成立する委任契約。委任契約は信頼関係が大切なため、その信頼関係が維持できなくなった場合、その契約を解除することができます。委任者、又は受任者双方から、いつでも自由に解除することが可能です。それ以外の解除事由は委任者の死亡、破産手続き開始、又は受任者の死亡、破産手続きの開始、後見開始の審判です。

民法第651条

1項 委任は、各当事者いつでもその解除をすることができる。

 

 

えっ ただ働き…

委任契約の報酬に関して解説します。委任契約とは委任者が受任者に対して仕事を依頼することです。売買契約書の作成をお願いする。自分の土地を売ってきてもらうなど。この委任契約は原則、報酬は発生しません。そうです、無報酬です。ただ一般の仕事のやりとりでは、支払いの明示がなくても、当然にして報酬は発生すると解されていますけど、法律では無報酬です。委任契約をした場合、あらかじめ報酬は決めておきましょう。ただ働きになりますよ。

 

民法第648条

受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。

 

 

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